アイザックがデレクを撮る

Isaac JulienがDerek Jarmanについてのドキュメンタリーフィルムを撮ったという話。サンダンス・フィルム・フェスで上映されるのだそうだ。

ジャーマンは「ある意味、ウォーホルみたいな存在だった」という話に、少し驚く。個人的に、ジャーマンの映画はわからないけれどもとにかく動揺してしまって落ち着かなくなるくらいに好きなのだが、ウォーホルの作品は「こういう理由で重要ですよ」と言われて「そうですか、そうですね」とわかるという感じで、それ以上に感情が動くことが余りない。もちろんそれは作品の話ではあるのだが、にもかかわらず、それぞれを作り出した二人のアーチストに「似ている」点があるということに、勝手にちょっとびっくりする。

いずれにせよ、ロンドンではこの作品の公開にあわせて(先立ってか)アイザック・ジュリアン自身がキュレーターになったデレク・ジャーマン展が開かれるとか。あー行きたいものすごく行きたい。お金も時間もないが、行きたい。

関連して、アイザック・ジュリアンのこのドキュメンタリーについての発言。

『セバスチャン』は確かに本当に衝撃だった。自分はブリティッシュカウンシルに出かけてみた記憶がある。ただ、好きなのは、むしろ『エンジェリック・カンバセーション』とか、そしてやはり何より『ザ・ガーデン』だったが。

同じく関連して、もう一つインタビュー。ティルダ・スウィントンが出ている。

「あなたはジャーマンのミューズだったと言えますね」という何ともヘテロかつミソジナスな文脈を想起させかねない質問、しかもある意味ティルダを持ち上げる意図で繰り出された質問(だからこそたちが悪い)を、あっさりと、「彼にはミューズは必要ありませんでした。彼を少しでも知ればそれは誰にでもわかること」と切り捨てるティルダ。格好いい。